Xiaomiの初縦折りスマホ「Xiaomi MIX Flip」を購入したので、レビューする。
おさらい
折りたたみが嫌い
僕は、以前から折りたたみスマホは嫌いだった(使ったこともないのに)。壊れやすそう、壊れたときめんどくさそう。という思いが強く、なかなか購入に進めなかった。
とはいえ、折りたたみの機構や、そのできることには関心を持っていたわけで、せっかくのチャンスだし、買ってみた。
Xiaomi MIX Flipの特徴
- 折りたたみ(縦折り)
- 開いたら6.86インチのUltra級のでかいスマホ
- ボディの質感の高さ
- Leica監修デュアルカメラ(メイン+望遠)
- 外側のカメラで高画質な自撮り可能
- スタンドのように立たせて使える
- 高い処理能力(Snapdragon 8 Gen 3)
- 折りたたみにしては大容量バッテリー
- Googleと日本語に初めから対応(香港版とグローバル版)
- 大陸版、香港版、グローバル版発売
- 日本未発売
Xiaomi MIX Flipの良かった点
- カバーディスプレイがでかい(約4インチ)
- 折り目があまり気にならない
- 動作はサクサク
- OSが軽快
- Google標準対応(香港版とグローバル版)
- クイック共有対応(香港版とグローバル版)
- LEICA監修カメラがきれい
Xiaomi MIX Flipの及第点
- ディスプレイをもう少し明るくしてほしい
- 処理能力が最高チップの割に低い
- バッテリー持ちがあまり良くない
- 超広角カメラはなし
- カメラのズーム性能
- 折りたたみの宿命だがやっぱり折り目は意識する
- 貼り付け済みの保護フィルムが傷つきやすい(?)
- eSIM 非対応(nano SIM2枚)
- USB Type-C 2.0
Xiaomi MIX Flipの改善点
- 発熱しやすい
- 日本未発売
- 中国版は初期でGoogle非対応、日本語非対応
- 折りたたみスマホであるという不安
Xiaomi MIX Flipの付属品
いつもどおりのXiaomiと言う感じで豪華。
付属品は、67Wの充電器とそれに対応したケーブル、専用ケース、説明書、SIMピンだ。
ボディについて詳しく
大きなカバーディスプレイ
▼カバーディスプレイではメインディスプレイで使える機能はほぼ使用可能。大きさは約4インチ。
▼計算機などのアプリもこのコンパクトなサイズのまま使うことができる。Xアプリではキーボードが使えなかった(2024/9/23現在)。
▼LINEではキーボードが使えた(Gboardアプリ)。
▼直射日光下の視認性はぎりぎり可能。もう少し輝度を高くしてくれるとよかったところ。
▼もちろん日陰での視認性は抜群。また、サブディスプレイでもコントロールセンターを使うことができる。
閉じた状態で、74 x 74 x 16 mm。胸ポケットにすっぽりとおさまる大きさになる。Galaxy Z Flip5と同じような大きさである。Galaxyは85.1 x 71.9 x 15.1 mm。
▼暗い環境で使用すると、より可愛らしさを感じられる。ちなみに下記のロック画面の小動物はプリセットで用意されており、動く壁紙である。
ちなみに、カバーディスプレイでもスクリーンショットを撮ることができる。動物は下記画像のほかに6種類用意されている。
カバー画面のカスタマイズ
カバーディスプレイはさまざまな設定が可能。
薄くて綺麗なボディ
MIX Flipは非常に綺麗なボディを持つ。 開いた状態で167.5 x 74 x 7.6 mmなので、Pro MaxやUltraサイズと言える。
ディスプレイ輝度は3000 nitsとされているが、他社の2000 nitsよりも暗く感じる。体感、1300 nitsといったところか。直射日光下でもなんとか見えるレベルの明るさはある。折り目はあまり気にならない。開いた状態で6.86インチ。
イヤホンジャックは非搭載。電源ボタンに指紋センサーを搭載し、速度、精度は良好。
他の折りたたみスマホ同様に、保護フィルムは貼り付けられている。個人で張り替えることはできないため、変える時は、メーカー修理扱いになる。
ちなみにUSB Type-C 2.0で、iPhone 16無印と同じである。
▼折りたたみスマホらしく、スタンドいらずで固定して撮影できる。
▼スタンドいらずでYouTubeも観られる。
▼ヒンジ部分に『LEICAの刻印』がある
処理能力は控えめ
『Snapdragon 8 Gen 3』を搭載しているものの、かなり性能が抑えられており、『Snapdragon 8+ Gen 1』程度にとどまった。
設定で『パフォーマンスモード』に切り替えると若干スコアが向上した。
ちなみに結構発熱しやすい。手で持ってかなり熱く感じる。
スマホ名 | チップ(SoC) | 総合スコア | GPU |
vivo X100 Ultra | 8 Gen 3 | 2022613 | 885284 |
HONOR Magic6 Ultimate | 8 Gen 3 | 2022707 1771714 | 873590 662525 |
Galaxy S24 Ultra | 8 Gen 3 | 1805562 | 662242 |
Xiaomi MIX Flip | 8 Gen 3 | 1584631 | 599695 |
AQUOS R9 | 7+ Gen 3 | 1256841 | 441422 |
Pixel 9 Pro XL | Tensor G4 | 1011357 | 450801 |
UFS 4.0で、アプリの起動も非常に素早い。
ストレージとメモリは『256GB – 12GB』、『 512GB – 12GB』、『 1TB – 16GB』 の種類があり、今回紹介しているモデルは『512GB – 12GB』である。
バッテリー持ちはまずまず
『4780mAhのバッテリー』を搭載しているが、バッテリー持ちは感動するレベルはない。しかし、1日は普通に使えるレベルのバッテリー持ちではあった。
充電は有線で67Wに対応。Xiaomi独自規格であるため、PPSであると少し速度が下がる。ワイヤレス充電は非搭載。
スピーカーは思ったよりいい
折りたためる構造を考えるとスピーカー性能は申し分ない。しかし他のスマホと比べるとどうしても一歩劣るのはいなめない。また、イヤホンジャックはないので、有線の場合は『Type-C変換』を使うことになる。
Bluetoothは5.4で、『A2DP』『LE』『aptX HD』『aptX Adaptive』『LHDC』に対応したイヤホンを使うことができる。
Wi-Fiについては、『802.11 a/b/g/n/ac/6/7』『dual-band』『Wi-Fi Direct』に対応する。
OSは軽快で個性的
OSはカスタムOS『HyperOS』で、グローバル版と中国版で若干異なる点があるので注意。今回は、香港版について紹介する。なお、グローバル版とほぼ同じ。
▼グローバル版であれば日本語に完全対応しているため、日本で発売されているXiaomi端末を使ったことがあれば、何の迷いもなく使い始められる。また、グローバル版であれば、Googleアプリも標準搭載だ。
▼ホーム画面とコントロールセンターもお馴染みのデザイン。コントロールセンターと通知パネルは一体型にできず、左右で分離して使う新しいタイプのものだけになっている。アプリの通知の遅延も少なく、普段使いで問題なく使える。
また、アプリ複製にも対応しており、LINEを2つ使うことができる。またグローバル版は、クイック共有にも完全対応。
さらに、社外製のショートカットアプリを使えば「明るさをさらに下げる機能」も使える。
付加価値はなし
IP規格の防水は未取得。
また、日本では売られていないためモバイルSuica( FeliCa / おサイフケータイ)も非対応。NFCは搭載しているのでクレカなどGoogle Walletを利用したタッチ決済は対応。(動作保証はない。)
対応バンドはこちら
5G:n1/n2/n3/n5/n7/n8/n12/n20/n26/n28/n38/n40/n41/n48/n66/n77/n78/n79
4G(FDD-LTE): B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B17/B18/B19/B20/B26/B28/B66
4G(TDD-LTE):B34/B38/B39/B40/B41/B42/B48
3G(W-CDMA): B1/B2/B4/B5/B6/B8/B19
2G(GSM):B2/B3/B5/B8
CDMA 1X: BC0
※3G/GSMについては一部国内非提供
MIX Flipは日本のすべてのキャリアで基本的に問題なく繋がる。ドコモ5Gのn79にも対応している。n77に対応しているため楽天モバイルも可能。au、SoftBank系列の電波もつかめる。
ただし、SIMカードの相性によっては、うまく通信できない場合がある。
また、eSIMには対応してないので注意(物理SIM×2)。
カメラは十分
MIX Flipは『2つの背面カメラ』を搭載している。
カメラスペック
広角カメラ(1倍) 23mm:50 MP (1/1.55):Light Hunter 800 F/1.7 OIS(光学手ぶれ補正)
望遠カメラ(2倍) 47mm:50MP (1/2.61) OV60A F/2.0 9cmの接写に対応 OIS(光学手ぶれ補正)
インカメラ 21mm:32 MP(1/3.14 ?) F/2.0
ライカコラボのカメラで『Summiluxレンズ』を採用。
カメラのUI
カメラアプリの上部から『ライカバイブラント』と『ライカオーセンティック』に切り替えることができる。
カメラには中央に1X,2X,4Xの3ボタンがあり、4倍は2倍望遠カメラのクロップズーム(リモザイク)である。
最大デジタルズームは20倍。シャッターボタンの右側にサブディスプレイで自撮りをするモードにできる。
1倍
青空が生き生きと映えた写真が撮れる。
2倍
2倍は望遠カメラに切り替わる。画質は非常に良い。
4倍
4倍は、2倍望遠カメラからのデジタルズーム(リモザイク処理が入る)。画質は良い。
10倍
最大20倍までズーム可能だが、10倍でかなりガビカビになっているため、実用性があるのは6倍くらいまで。
夜景/1倍
基本的に暗めのチューニングで夜らしさを残したきれいな写真が撮れる。
夜景/2倍
2倍望遠カメラは夜景でもきれいな写真が撮れる。
テレマクロ
2倍望遠カメラは、9cmまで寄ることができる。超広角カメラとは違い、影が入らないので使いやすい。
超広角カメラは非搭載
MIX Flipは超広角カメラを非搭載。画角の広い写真を撮ることができない。
その他作例
動画撮影性能は、以下のとおり。
8K 撮影 | 24fps |
4K 撮影 | 24/30/60fps (レンズの切り替え可能) |
1080P 撮影 | 30/60(レンズの切り替え可能) |
スローモーション | 1080P/120/240/960fps 720p@1920fps, |
背景ぼかし動画 | 1080P 30fps |
手ぶれ補正も効いていて動画は十分だろう。
まとめ
Xiaomi初の縦折りスマホをレビューした。
折りたたみスマホは賛否両論だが、おしゃれだし、個性的で他のスマホと違うことがすぐわかるので今のスマホに飽きた人、最近のスマホがつまらないと思う人にこそ、おすすめしたい。
スペックはこちら
- 2024年7月19日 発表(大陸版)
- 開いた状態のサイズ: 167.5 x 74 x 7.6 mm
- 閉じた状態のサイズ: 74 x 74 x 16 mm
- 重さ : 190 g or 192 g (6.70 oz)
- SIM:デュアルSIM (Nano-SIM×2, dual stand-by)
- プラスチックボディ(開いた状態下側)/ガラスサブディスプレイ(上側)/アルミニウムフレーム/ヒンジ(ステンレススチール)
- メインディスプレイ:有機EL(LTPO AMOLED)/1B colors/Dolby Vision/HDR10+/120Hz/3000 nits(最大) 6.86 インチ 1224 x 2912 (~460 ppi )
- カバーディスプレイ:有機EL(external AMOLED)/68B colors/Dolby Vision/HDR10+/120Hz/1600 nits(HBM)/3000 nits (最大) 約4インチ/1392 x 1208/460 ppi
- 搭載OS:Android 14(HyperOS)
- SoC:Snapdragon 8 Gen 3
- SDカード非対応
- 256GB 12GB RAM/512GB 12GB RAM/1TB 16GB RAM
- UFS 4.0
- ステレオスピーカー
- 3.5mm イヤホンジャック非搭載
- 24-bit/192kHz Hi-Res & Hi-Res Wireless audioComms
- Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac/6/7, dual-band, Wi-Fi Direct
- Bluetooth 5.4/A2DP/LE/aptX HD/aptX Adaptive/LHDCPositioning
- GPS (L1+L5)/BDS (B1I+B1c+B2a)/GALILEO (E1+E5a)/QZSS (L1+L5)/NavIC (L5)/GLONASS
- NFC:搭載
- FeliCa:非搭載
- USB Type-C 2.0
- 生体認証:指紋認証センサー (電源ボタン)/2D顔認証
- バッテリー容量: 4780 mAh/67W 有線充電
- 防水なし
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