今回は、Xiaomiのフラグシップカメラスマートフォン「Xiaomi 17 Ultra」をメーカーからお借りする機会を得たので、実際に使用した感想をお届けする。
前モデル「Xiaomi 15 Ultra」を使ってきた筆者の視点から、本機でどのような進化が感じられたのかを見ていこう。
前回のおさらい
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ボディをチェック
Xiaomi 17 Ultraは、背面中央に大型カメラユニットを備えた、いわゆる“カメラ特化型ハイエンド”らしいデザインを採用している。


先代モデルまでとの大きな違いは側面の処理だ。従来の丸みを帯びたフォルムから一転し、本モデルではエッジの効いたフラット寄りのデザインへと刷新されている。


Xiaomi Ultraシリーズで恒例となっている「Photography Kit」は、本モデルではブラックを基調とした「Photography Kit Pro」へと進化。初回生産分には無料で付属する。


操作体験はスマートフォンの域を超え、まさにカメラライク。物理操作による撮影の楽しさをしっかり味わえる仕上がりだ。
一方で、その分サイズと厚みは増すため、普段スマートフォンの薄さに慣れているとポケットでの携帯性は犠牲になる。


カメラのような操作感を取るか、スマートフォンとしての携帯性を優先するか。このあたりはユーザーの使い方によって評価が分かれるポイントと言えるだろう。
姉妹機であるLEITZ PHONE powered by Xiaomiでは、細かなデザイン処理に違いが見られる。具体的には、ボディ左上に配置されたライカロゴの向きと、カメラバンプ内の英字表記の向きが一致していない。


細部ではあるものの、視覚的な統一感という観点では気になるポイントと言えるだろう。




Photography Kit Pro はグリップ部分を外せば、単純にケースとして利用することが可能だ。MagSafeにも対応する。
ディスプレイ
6.9型の巨大な有機ELディスプレイは輝度も高くリフレッシュレート最大120Hzも相まって満足度は非常に高い。


生体認証は、超音波式の画面内指紋認証を搭載する。またインカメラを利用した顔認証にも対応。
カメラ
ここからは、本機の大きな見どころであるカメラ性能をチェックしていこう。Xiaomi 17 Ultraは、物理的な光学望遠を含むトリプルカメラ構成を採用する。


先代モデル「Xiaomi 15 Ultra」がクアッドカメラ仕様であった点を踏まえると、Xiaomi 17 Ultraではカメラの搭載数自体は減少している。
しかし本機では、中間望遠と遠距離撮影を担っていた2基の望遠カメラを1つに統合。同一クラスのセンサーサイズを維持しつつ、より広いズームレンジをカバーする望遠撮影を実現している。
カメラハードについて


広角カメラは23mm相当の画角を採用し、50MPの1型センサーにf/1.7の明るいレンズ、1.6µmピクセル、Dual Pixel PDAF、OISを備える構成となっている。
望遠カメラは200MPの1/1.4型センサーを搭載し、f/2.4〜3.0の絞り、0.56µmピクセル、マルチディレクショナルPDAFに対応。最短30cmのテレマクロ撮影が可能なほか、OISも備え、3.2〜4.3倍(75〜100mm相当)の光学ズームに対応する。
さらに、115°の画角を持つ超広角カメラは、50MPの1/2.76型センサーにf/2.2レンズ、14mm相当、0.64µmピクセル、Dual Pixel PDAFを採用。以上のトリプルカメラ構成となっている。
カメラアプリにも違い
Xiaomi 17 UltraとLEITZ PHONE powered by Xiaomiは姉妹機であり、多くのハードウェアを共通化している。カメラ周りの構成もほぼ同一だ。
しかし、その中で明確な差別化要素となっているのがカメラアプリの仕上がりだ。特にフィルターや色作りの方向性は大きく異なり、デフォルトの撮影画面を見ただけでも両者のキャラクターの違いがはっきりと表れている。




日中
Xiaomi 17 Ultraは、スマートフォンとしては最大級の1型センサーを搭載しており、ノイズの少ないクリアかつ精細な写真を手軽に撮影できる点が大きな魅力である。
中でも特筆すべきは、落ち着いたトーンで被写体の空気感まで描き出せる「Leica Authentic」モードだ。筆者も撮影の大半をこのモードで行っており、その描写力の高さを実感している。


姉妹機のLEITZ PHONE powered by Xiaomiとハードウェアを共通化しているため同じ写真が撮影できる。


従来のスマートフォンらしい鮮やかな色味で撮影できる「Leica Vibrant」も搭載する。シーンに応じてワンタップで使い分けられる点も、本機の大きな魅力である。












▼超広角カメラ(写真左)は広角カメラと比べて画角が広く、広大な風景を撮影する際に重宝する。




望遠カメラについても、姉妹機であるLEITZ PHONE powered by Xiaomiと同一のハードウェアを採用しており、描写傾向に大きな差はないと考えられる。
200mm相当は約8.6倍にあたり、望遠カメラを用いたクロップズームによって実現される倍率である。








望遠ならではの圧縮効果による引き締まった描写と、歪みの少ない自然な遠近感は大きな魅力である。加えて、大型センサーの恩恵により解像感も良好で、描写には余裕が感じられる。
手ブレ補正も優秀で、安定した撮影が行いやすい点も評価できる。








夜景
夜景撮影は圧巻の一言だ。強力なハードウェアと洗練された画像処理によって、夜ならではの光のきらめきや階調を見事に描き出す。
現行スマートフォンの中でもトップクラスの仕上がりであり、“スマホカメラの到達点”と評しても過言ではないだろう。




Xiaomi 17 UltraとLEITZ PHONE powered by Xiaomiは、オート撮影に限れば大きな差は見られない。どちらもスマートフォンとしては最高峰クラスの描写を実現している。




















夜景の望遠カメラの性能もお墨付き。ハードウェアの向上とともにソフトウェアの進化も見られ、確実に現実に近い描写が可能となっていた。
実際に撮影して感じたのは、目の前の景色を見たままの印象で残せる再現性の高さだ。夜の撮影にはつきものな白飛びや黒つぶれをしっかり抑えつつ、微妙な色の違いまで丁寧に描き分ける。
加えて、低照度環境においても、カメラアプリのレスポンスも良好。起動から撮影、処理までがスムーズで、撮影時にストレスを感じる場面はほとんどなかった。




やはり、テレマクロに対応した望遠は、物撮り用途でも有効だ。実際にXiaomi 17 Ultraのテレマクロを使い、LEITZ PHONE powered by Xiaomiを撮影してみたが、期待通り高い質感描写を確認できた。
パワフルな処理能力
Xiaomi 17 Ultraは、2026年のフラッグシップスマートフォン向けSoC「Snapdragon® 8 Elite Gen 5」を採用する。
国内モデルは全モデル共通で16GBメモリを搭載しており、余裕のある構成だ。


実際の使用感も非常に良好で、動作面で不満を感じる場面はほとんどなかった。
高い処理性能に加え、最新OS「HyperOS 3」のアニメーションやレスポンスも滑らかで、快適な操作性に大きく貢献している印象だ。


実際にAnTuTu Benchmark V11.1.0およびGeekbench 6で計測したところ、いずれも想定通りのハイスコアを記録した。
発熱についても、他のハイエンドスマートフォンと同様に高負荷時には本体温度が上昇するものの、動作に不安を覚えるような過度な熱さを感じる場面はなかった。
バッテリーライフは不満のないレベルへ
先代モデルからボディサイズに大きな変化はないものの、バッテリー容量は6,000mAhへと増加している。
これによりスタミナ性能は着実に向上しており、従来モデルで感じられた「バッテリーが持たないのではないか」「1日使い切れるか」といった不安を覚える場面はほとんどなくなった。


とくに、先先代の「Xiaomi 14 Ultra」から買い換えれば、その進化に驚くだろう。
また、充電速度は引き続き最大90Wの有線充電に対応。サクッと隙間時間に充電できるのは旅行中などでとても恩恵を感じられるポイントだ。もちろん無線充電にも対応する。
おサイフケータイには非対応
Xiaomi 17 UltraはFeliCaに非対応のため、おサイフケータイは利用できない。したがって、モバイルSuicaやQUICPayといった非接触決済は本機では使用不可である点には注意が必要だ。
一方で、PayPayをはじめとするQRコード決済には対応しており、日常的な支払い手段としては引き続き利用可能である。クレジットカードのタッチ決済にも一部対応する。


先代モデルとの違い


Xiaomi 15 Ultra
- 望遠カメラの画質が明確に向上している
- バッテリー持ちが体感でわかる程度向上している
- ボディの側面が角ばったことで質感が向上している
- Xiaomi 17 UltraはLEITZ PHONE powered by Xiaomiのカメラリングのように回転機構がないため意図しない画角の切り替えが発生しない
- HyperOS 3になりアニメーションが向上している
- 屋外でも見やすく、目も疲れにくいディスプレイ
- Photography Kit Pro にMagSafeが内蔵されている
- 高い処理能力
- 超広角カメラとインカメラの画質はふつう
- ボディが大きく重量もしっかりとある
- スピーカー性能はふつう
- Photography Kit の操作感は抜群だが相変わらず携帯性が悪い
- おサイフケータイには非対応
まとめ


Xiaomi 17 Ultraは、スペック表の数値以上に“実使用での進化”を感じられる1台だ。とくに、このクラスのスマートフォンで重視されるカメラ性能の中でも、使用頻度の高い望遠カメラの進化は見逃せない。
本機では、新たに物理的にレンズが可動する機構を採用。これにより、3.2倍も、4.3倍ズーム時と同じ大型センサーを活用できるようになり、従来の3.2倍望遠とは一線を画す、解像感の高さと自然なボケ表現を実現している。


Ultraシリーズは1インチセンサーを搭載した広角カメラに注目が集まりがちだが、望遠性能を重視するユーザーにとっても、本機の進化は大きな魅力だ。実際、望遠目当てでUltraシリーズを選んできた筆者にとっても、このアップデートは歓迎すべきポイントと言える。バッテリー持ちの向上も普段使えばわかる美点だ。
文・写真 あおと
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