今回は OPPO が投入した新型エントリースマートフォンを実際に使用し、使い勝手や特徴を中心にレビューしていく。なお、本稿で使用した端末はオウガ・ジャパンより貸与されたものだ。
本機のセールスポイントは大きく3つある。
まず、約3万円のエントリーモデルながら、写真編集を含むハイエンドクラスのAI機能をしっかり搭載している点。続いて、6,000mAhの大容量バッテリーに加え、45W急速充電にも対応し、長時間の利用でも安心だ。
さらに、おサイフケータイや、手袋をしたままでも操作できる“手袋モード”を備えるなど、日常使いを快適にする機能が充実している。
では、実際に使用してみてどうだったかをみていこう。
前回のおさらい
【arrows Alpha レビュー】かつてのイメージとは裏腹に、ただのめっちゃいいスマホだった件。
【iPhone 17 レビュー】デザインも性能もコスパもバランスの取れた1台!
OPPO A5 5Gのスペック


| 重量 | 約194g |
| サイズ(W×H×D) | 約76mm×166mm×8.0mm |
| 電池容量 | 6,000mAh |
| 急速充電 | 45W SUPERVOOC™フラッシュチャージ / 33W PPS |
| OS | ColorOS 15(based on Android™ 15) |
| CPU | MediaTek Dimensity 6300 |
| 内蔵メモリ(RAM) | 4GB(最大8GB相当まで拡張可能※9) |
| 内蔵ストレージ(ROM) | 128GB |
| 外部メモリ | microSDXC™ 最大1TB※10 |
| SIMカードスロット※11 | 排他的デュアルSIMカードスロット |
| SIM1(nanoSIM)+SIM2(nanoSIM/eSIM)/microSD | |
| ディスプレイ | 約6.7インチ / HD+(1,604✕720) / リフレッシュレート最大120Hz |
| アウトカメラ | [広角]約5,000万画素 |
| [深度]約200万画素 | |
| インカメラ | 約800万画素 |
| Wi-Fi® | IEEE802.11 a/b/g/n/ac |
| Bluetooth® | Ver. 5.4 |
| 生体認証 | 側面指紋認証 / 顔認証 |
| 防水/防塵 | IPX5/IP6X |
| おサイフケータイ® | 対応 |
| 本体付属品 | 保護フィルム(試供品)(貼付済み) / SIM取出し用ピン(試供品) / クイックガイド / 安全ガイド |
素敵な背面デザイン
背面は大理石を思わせる独特のテクスチャーが印象的で、エントリーモデルとは思えない質感に仕上がっている。光の当たり方で表情を変えるデザインは上品で、手に取ったときの満足感も高い。




明るく見やすいディスプレイ
6.7インチの大画面を備える。リフレッシュレート120Hz、さらには高い画面輝度を備えるため直射日光下での視認性も高い。画面解像度はこのクラスとしては標準的なHD+だ。


ベゼルはやや太めで、このあたりにエントリークラスならではのコストカットを感じる。
それでも前面にはパンチホール式インカメラを採用しており、全体としては十分に近代的なデザインに仕上がっている。


下部ベゼルは4辺の中でも最も太く、エントリーモデルらしい造りだ。また、出荷時には保護フィルムがあらかじめ貼り付けられているのも嬉しいポイントだ。


メール、電話はもちろんOK
OPPO A5 5Gは、MediaTek Dimensity 6300を搭載するエントリー向けモデルだ。Antutu V11でベンチマークを3回連続で計測したところ、ハイエンド機の約1/6程度という結果。
ただし、メールや通話、軽いブラウジングといった日常用途であれば動作は十分キビキビしている。さらにリフレッシュレート120Hzの滑らかな表示も手伝い、普段使いなら“しっかり使える”パフォーマンスと言っていいだろう。


お値段なりのカメラ


アウトカメラは広角+深度のデュアル構成だが、実際に撮影できるのは広角カメラのみ。
深度センサーは補助的な役割にとどまるため、実質的にはシングルカメラと考えていいだろう。














色の再現性はやや控えめだが、記録用のスナップやメモ代わりとしては十分実用的なクオリティといえる。
夜景は白飛びが目立ち、解像感の低下も見られる。












正直、20万円クラスのハイエンドと3万円台のエントリー機を同列に語るのはフェアではない。高い画質を求めるのであれば、予算をしっかり確保すべきだろう。
とはいえ、被写体の判別は問題なく、この価格帯のスマホとしては十分実用的な仕上がりだ。
信頼できるバッテリー持ち


6,000mAhの大容量バッテリーと省電力なチップセットの組み合わせにより、スタミナ性能はかなり優秀。実際の使用でも、充電なしでおよそ3日は余裕で持ちこたえた。
豊富なAI機能
OPPO A5 5Gは、エントリーモデルながらハイエンド機に匹敵する精度のAI機能を搭載しているという。
実際にいくつか試してみたところ、その賢さをしっかり体感できた。




AI消しゴム
いまや定番となった“消しゴム”機能も搭載。生成AIを活用していることもあり、精度は高く仕上がりも自然。違和感なく不要物を消し去ることができた。








鮮明度強化
粗い画像をシャープに補正する機能も備えており、望遠カメラ搭載スマホで見られる“高解像度化処理”に近いアプローチだ。
撮影後にトリミングした写真でも、この機能を使うことで解像感の高い一枚へと仕上げられる。ただし、処理内容によっては一部不自然な結果になるケースも見受けられた。




オリジナル画像は下記の通り。上段の「オノデン」に関しては、ほぼ完璧と言える高い解像感を確認できた。


反射除去
多機能な編集ツールの中でも、最後に紹介したいのが「反射除去」機能だ。フレアやゴーストを自動で判別して除去してくれる優秀な機能で、精度も非常に高く、筆者自身が最も愛用しているツールでもある。




OS
本機はAndroid 15ベースのColorOS 15を搭載。120Hzディスプレイを備えているものの、ハイエンド機ほどの滑らかさは控えめだ。
また、独自UIのため、一般的なAndroid端末の操作感を想像していると最初はやや戸惑うかもしれない。しかし、一度慣れれば直感的に使える設計で、結局は“慣れ”がカギと言えるだろう。




おサイフケータイ対応でラクラク
OPPO A5 5GはFeliCaに対応しており、モバイルSuicaなどのおサイフケータイ機能をフルに利用できる。
もちろん、マイナンバーカードの登録も問題なく行える点も安心だ。


筆者は旅行やガジェットイベントで鉄道を利用することが多いため、低価格モデルでありながらFeliCaに対応している点は非常に嬉しいポイントだ。
まとめ
OPPO A5 5Gは、3万円クラスのスマホとして必要十分な機能をしっかり押さえており、ビジネスユースにも最適なモデルだ。
特に、明るく視認性の高いディスプレイは、この価格帯のスマホとしては非常に優秀であった。


同価格帯のスマートフォンは、屋内利用であれば問題なく使えるものの、ひとたび屋外へ出ると画面輝度が不足して何も見えなくなるケースが少なくない。
その点、OPPO A5 5G はクラスを超えた高い明るさを誇り、屋外利用でも視認性がしっかり確保される。
外回りや移動中にスマホを使うシーンでも頼れる存在と言えるだろう。




さらに、バッテリー持ちの良さや FeliCa 対応、背面デザインの美しさなど、全体としてバランスよく仕上がっている点も本機の魅力だ。
もちろん、3万円クラスのスマホにゲームを快適に遊べる処理性能を求めるべきではないし、スマホで“映える写真”を撮りたいという人にも向かない。
それでも、限られた予算の中で、用途を絞ってしっかり使えるスマホを探しているのであれば、本機は十分に期待に応えてくれる。
ビジネスシーンでも扱いやすく、信頼して使える—そんな一台だ。
評価
- 背面のデザインが魅力!
- 明るく見やすいディスプレイ
- リフレッシュレート120Hzに対応している
- 滑らかさが魅力のColorOS 15を採用
- バッテリー持ちが優れている
- FeliCaに対応している
- 価格の手頃さ(3万円程度)
- ハイエンドスマホ並みの豊富なAI体験
- 本体はかなり大きめ
- ディスプレイはHD+。精細感に欠ける
- スピーカーはシングル仕様!広がりに欠ける
- 処理能力が低くビジネスユース以外はきつい
- ゲームはもちろん快適には動かない
- カメラ性能もおまけレベル。メモとしては十分
- 液晶ディスプレイなのでやや映像の品質にこだわりたい人は注意
- ベゼルも太め。全体的にやぼったい
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