今回はGoogle Pixel 10 Proレビューをする。
6.3型ディスプレイに評価の高いカメラ性能、豊富なAI機能を凝縮した一台。今年のGoogleのハイエンドスマホの実力はいかに。価格は256GBモデルで¥174,900と高価格だ。
おさらい
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Pixel 10 Proの進化ポイント


- SoCが「Tensor G4」から「Tensor G5」に進化
- Qi2に対応(マグネットを内蔵)
- 初期OSがAndroid 15からAndroid 16に変更
- 画面輝度が向上
- デジタルズームが最大100倍に対応
変わらないデザイン
▼Pixel 9シリーズで採用された「Google検索バー」をイメージしたとされているカメラ。今作は若干大型化しているもののキープコンセプトだ。


▼カメラ部分にはしっかりと厚みがあり、Pixel 10 Proでは本体上部にSIMスロットが搭載されている。一方、Pixel 9 Proでは同じ位置にアンテナが配置されている。


▼Pixel 10 Proの本体下部には、マイク、アンテナライン、USB-Cポート、スピーカーを搭載する。


▼左側面に変化はなし。


▼右側面には上から電源ボタン、音量ボタンを採用する。


▼一目見て、Pixelとわかるようになったこのデザイン。ブランドイメージとしての定着は成功している。


画面輝度の向上
Pixel 10 Proは、昨年のPixel 9 Proと同じく6.3型ディスプレイを採用しており、ライバル機であるiPhone 17やGalaxy S25と近いサイズ感となっている。
画面解像度はアップグレードされ、より高精細なパネルへと進化。実際に肉眼で見ると解像度の向上以上に発色や全体的な美しさの改善がはっきりと感じられる。(左がPixel 10 Pro)


そもそもPixelのディスプレイ評価はPixel 8 Proから飛躍的に向上し、Pixel 9 Proでもその評価は非常に高かった。だからこそ、Pixel 10 Proでさらにどこまで美しく進化できるのか、その技術の向上にはただ驚かされるばかりだ。
さらに、画面輝度も向上。直射日光下での視認性も向上している(右がPixel 10 Pro)。ここまでの明るさがあればどんなシチュエーションにも耐えられる。


カメラ


ここからは、定評のあるPixelのカメラをみていこう。カメラ構成は下記の通り。
- 広角(1倍)
- 5倍光学望遠
- 超広角
広角(25mm) : 50 MP 1/1.31″ , f/1.7, 1.2µm, dual pixel PDAF, OIS
5倍望遠(113mm) : 48 MP 1/2.55″ , f/2.8 , dual pixel PDAF, OIS
超広角(123˚): 48 MP 1/2.55, f/1.7 , dual pixel PDAF
ここからは、実際の作例を見ていこう。
全て左がPixel 10 Pro、右がPixel 9 Proだ。
まず違うのが色温度。Pixel 10 Proが若干寒色系に傾いている。とはいえ、どちらも色味は自然で解像感も優秀。思わず撮りたくなるカメラだ。




他のスマートフォンとは違い、細部の表現も違和感のない範囲でスッキリしており色味の自然さと相まってかなり綺麗な写真が撮れるのがPixelの強み。
望遠
やはり気になるのが望遠性能。Pixel 8 Proより採用された48MP 1/2.55型の光学5倍望遠カメラの実力の高さは健在。




























ちなみに、最短撮影距離は長め。テレマクロ対応の望遠カメラと比べるとどうしても撮影できるシーンは減ってしまうのは残念なところだ。画質の良さはそのままに、次期作ではテレマクロに対応することを望む。
超広角
超広角カメラは画角の広さが魅力。解像感も悪くなく色味のバランスの良さもPixel Proの魅力だ。




夜景
夜景は全て夜景モードで撮影した。若干、Pixel 10 Proの方が暗めの画質となった。これはいい意味で夜らしさを感じられる。




フレアやゴーストが抑えられている。
























夜景モードは1秒から2秒程度。画像処理も速くなっているため気軽に綺麗な夜景写真を撮影できる。
望遠カメラ
写真の全体的な仕上がりは大きな変化はなく、引き続き高画質の撮影が可能だ。ただ、強い光源(電光掲示板や電飾看板)などがあるとフレアやゴーストが強めに発生する。
















超広角
夜景でも露出調整や白飛び抑制が正確に行うことができる。夜景の超広角だからと言って極端に画質が落ちることがないのがPixel Proの魅力だ。








不思議な処理能力の変化
Google Pixel 10 ProはTSMC製のGoogle Tenosr G5が採用された。かねてより期待されていたこのSoCではあるが、その実力はこれまでと同様の模様。
大きな変化はないもののブラウジングやSNSの実使用をしていてもたつくことなどはない。
Antutu Benchmark V11.02




2回目の計測を時間をあけて行ってみるものの結果は変わらず。




Geekbench 6
一方のGeekbench 6では、わずかながら進化が見られた。




ただし、GPU性能は数値上では大幅に低下している。とはいえ、これは以前から見られていた傾向であり、Pixel 10 ProのGPU性能を正確に計測できているとは言い切れないだろう。




相変わらず、ゲーム性能や動画編集性能は物足りなく、改善の余地が見られる。
Qi2に対応
Pixel 10シリーズは、全モデルの背面にマグネットを内蔵している。これにより、Qi2規格に対応したMagSafeアクセサリーをケースを装着せずに利用できるようになった。
ただし、MagSafeリングを備えていないケースを装着した場合、磁力は極めて弱く、実用性はほとんどない。そのため、結局はケース側にもMagSafe対応が求められる点は変わらない。
結果として、本体単体での使い勝手は、MagSafeを備えていなかったPixel 9 Proと大きな差はないといえる。ただし、充電速度の向上という明確な進化は評価すべきポイントだ。


まとめ


見た目に大きな変化はないものの、細部には着実な進化が見られるPixel 10 Pro。特にスピーカーのクオリティ向上には驚かされた。イヤホンを接続することなくこのPixel 10 Pro本体のスピーカーから音楽を楽しみたいものだ。ただし、Pixel 9 Proの時点で完成度はすでに高く、ゲームや動画編集には不向きといった弱点も引き続き残されている。
そうした背景を踏まえると、今回のアップデートは多くのユーザーにとって些細な違いに過ぎないだろう。
次世代のPixel 11シリーズで、真に画期的な進化が示されることを期待したい。


良いところ
- ディスプレイの画質がとても綺麗
- ディスプレイがとても明るく屋外で見やすい
- OSのアニメーションが滑らか
- OSのアップデート回数が多い(7回)
- カメラ性能が良い(写真も動画も綺麗)
- スピーカーの音質がiPhone並みになっている
- ワイヤレス充電の速度が向上している
- MagSafeと互換性がある
気になるところ
- 本体が重い
- ライバル機より若干デカく持ちづらい
- 望遠カメラがテレマクロに対応していない
- Obsidian(ブラックカラー)でしか512GBがない
- ゲームや動画編集が物足りない
- バッテリー持ちは普通
- ライバルより2万円程度割高
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